インターンシップを発信していきます
転職するということは実際大変なことで、それがどれだけ覚悟のいることなのか、私たちは候補者の方にしつこいぐらい語ります。
これはなかなか難しいことなのです。
いい候補者に出会うと、経営者のほうはその人を採用したいあまり、つい甘い表現をする傾向があります。
私たち業者のほうも、おいしいことを言ったりはしないまでも、悪いことは強調して言わない、ということが起こるのです。
いつも誠実に。
そうすることで本当の意味で候補者の信頼を得ることができるのです。
素晴らしい候補者に出会えていますかヘッドハンターには、何よりもまず優秀な人材を探し出す力が必要です。
どれだけ高いレベルの人にどれだけ多く会えるか、それが第一歩です。
もちろん探すにあたっては、いろいろなソースを利用するのですが、その中でも一番信頼性が高いのは、優秀な方から教えていただくことなのです。
それは今まで自分たちがどれだけの信頼を築いてきたか、ということでもあります。
一つ一つの出会いを大切に||それが一番の秘訣です。
心温まるおもてなしを心がけていますかお客様や候補者の方とお会いするとき、できるだけオフィスに来ていただくようにしています。
それは落ち着いて話ができるからというだけでなく、私たちがどんなところで仕事をしているかを見て、何かを感じていただけるのではないかと思うからです。
喫茶店やレストランではないのですから、お出しするものはとりたてて変わったものではありません。
お茶の出し方など、ぎこちないところもあるでしょう。
私たちが大切にしているのは、いらして下さった方に対してのおもてなしの心です。
いまは女性差別とやらで、お茶を一杯入れてもらうのもなかなか難しい時代のようです。
社員個人の飲み物については自分でやるのが当然ですが、お客様に対して手を抜くというのは賛成できません。
一期一会という言葉があります。
出会いの場を大切に、それはヘッドハンターとしてだけでなく、人として守るべき最低のことではないでしょうか。
社内での情報共有という当たり前のことが、実はヘッドハンターの世界では、そう簡単ではないのです。
ヘッドハンターというのは一匹浪的なところがあって、自分自身で収益責任を負うという働き方であることが多く、優秀な候補者などの情報を抱え込んで他には教えないということが起こりがちです。
また、顧客企業についても、例えばそのヘッドハンターが退職してしまったようなとき、担当していた会社とはそれっきり、ということになってしまうことがあります。
それは本当にいいことなのか、と考えてみると、誰にとってもよいことではありません。
私たちは社内でできるだけ情報を共有し、候補者ともお客様ともよりよい関係を持ち続けていけるようにしたいと思っています。
ケースAVヘッドハンターと出会ったばかりに・Lさん(四一歳)はある通販会社(売り上げ二〇〇億円)の取締役です。
N証券時代の知人のお兄さんで、三、四年前、私が食事をしていた場所で偶然ご兄弟と出会いました。
Lさんは当時某大手電機メーカー課長代理。
見るからに絵に描いたようなエリート社員という雰囲気でした。
別に何も不満もなかったようですが、優秀なだけに決まりきった仕事に飽き足らない部分があったのでしょう。
ヘッドハンターなんかと出会ったばかりに触発され、大手企業以外の人生もあるのだと思い描くようになり、熟考したうえ三年前にその通販会社に移りました。
その会社は伸び盛りの企業です。
海外旅行に行く人がおみやげに苦労することに注目して、注文されたものをあらかじめ用意しておく。
これが大変な需要で、年間二〇〇億円以上を売り上げます。
Lさんのように慎重にまじめにものごとを考えて決めて移る人は、どこでも途中で放り出さず、着実にやります。
今年執行役員から取締役になりました。
求められる雇用の流動化経営者たちは、もうかなり以前から慢性的な人材不足、つまり有能な人材の不足に悩んでいます。
また、働く側も、もっと積極的に自分の能力を生かせる場がほかにあるのではないかと思っています。
こうした人々はこういうときにどこに行けばいいのか、誰に相談したらいいのだろうかと考えます。
しかし、そこが日本ではまだ未聞の領域なのです。
これまでは経営者同士のつながりや、メーンパンクからの天下りなどで充当されてきました。
いま経営者の方や転職を狙う人が差し当たって困るのは、どこにアクセスしていいかわからないという悩みでしょう。
人材斡旋業はありますが、これはピラミッドのボトムの層が対象というと語弊がありますが、もともと職安を補完する機能を請け負うという意味合いでつくってあるものです。
会社がいやになってしまった人とか、辞めなければならない人が登録している仕組みしか、日本にはありません。
雇用問題については、私は以前から「日本は世界の秘境」だと思っていました。
新卒採用、年功序列、終身雇用、ピラミッド型組織と、誰が見ても雇用のシステムは硬直化していました。
私がこれを実感したのは、Rに移った後、アメリカに出張したときのことです。
二〇年前、私が鉄鋼会社の一員としてアメリカに渡ったときには、第二次大戦後の技術導入期のちょうど反対に、こちらから向こうに技術を教えるという時期でした。
証券会社に移ってアメリカに行ったときには、お互いに対等のライバルという関係でした。
それが雇用の問題でアメリカを訪れたときには、「なるほど、世界はこうなっているのか」と、まさに明治維新後の遣欧使節のような驚きの連続でした。
その感覚はいまだに生々しく残っています。
それはヘッドハンターたちの世界的な会議だったのですが、二五〇人の参加者のうち、日本からはわずか五人。
アジアの地域からは合計で三〇人でした。
これが製造業であれば日本はずっと立場が大きくなり、大勢を占めるはずです。
でも、金融やサービスになると、徐々にその立場は弱まり、究極のサービス産業であるヘッドハンテイングの世界シェアでは世界の二%、アジアでも六分の一にすぎないのです。
この会議のあと、さらに印象に残ったことがあって、アメリカからの帰りの飛行機で、ビジネスクラスは満席なのに成田ではたった二人しか降りず、多くの人はその先の中園、香港に行くのです。
私はこのとき欧米から見たら日本はすでに世界の辺境になりつつあるという印象を受けました。
この感覚は正しく、その後の欧米と中国の関係を見れば明らかです。
私は別に欧米諸国と比べて「日本は遅れている」とか「だから日本はだめなんだ」と言いたがる手合いではないつもりです。
でもこの世界的に特異な雇用システム、しかも国民の誰もがそれで幸せになっているわけでもない。
雇用システムのために世界の辺境になるとしたら、それだけは何としても避けたい。
そう強く思ったのを覚えています。
アメリカは世界の中でも特別に人材マーケットが発達している国で、とくに金融分野のヘッドハンターはディーリング、つまり為替や債券の売買とまったく同じ感覚でやっています。
ある証券会社から「債券のセールスを年収二〇万ドルまでで欲しい」と電話があれば、心当たりの五、六人の電話をして、条件が合えば両方の電話を合わせて完了。
こんな感じです。
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